【7年連続ビブグルマン選出】神楽坂「ESTACIÓN(エスタシオン)野堀貴則シェフに学ぶ
郷土を味わうスペイン料理「カタルーニャ地方の料理」
イカ墨のフィデウア
イカ墨のフィデウア
フリカンド
エスケシャーダ
神楽坂の裏路地の石畳を登ったところにある予約が絶えないスペイン料理店「ESTACIÓN(エスタシオン)野堀貴則シェフ。スペインバルブームを引っ張ってきた名店のシェフを歴任し、満を持して独立した「エスタシオン」では、スペインの郷土料理とロゼワインの美味しいお店として、7年連続ミシュラン・ビブグルマンに選出されていらっしゃいます。
第4回は「カタルーニャ地方の郷土料理」をテーマに3メニュー教えていただきます。
スペイン東北部に位置するカタルーニャ地方は、地中海に面し、ピレネー山脈を背にした多様な地形を持つ地域です。温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、海と山の食材が融合したバラエティ豊かな食文化が育まれてきました。また、フランスとの国境に接することから、フレンチの影響も受けつつ、独自のカタルーニャ語とアイデンティティを大切にした料理が特徴です。
今回のレッスンでは、そんなカタルーニャの魅力を代表する3品をご紹介します。
まず「フリカンド」は、薄切りの牛肉をセップ茸(ポルチーニ)などのきのこと一緒に煮込む、カタルーニャの伝統的な家庭料理。きのこの旨味がソースに溶け込み、しっとりとした肉とともに深い味わいが楽しめます。家庭では秋から冬にかけてよく作られ、パンと共にいただくことが多い一皿です。
次に「イカ墨のフィデウア」は、パエリアと似ていますが、お米ではなく短いパスタ「フィデウ」を使った料理。魚介の出汁を吸い込んだパスタにイカ墨を加えることで、コクと香りが引き立ちます。見た目のインパクトもありながら、味は繊細でまさに海の恵みを感じる料理です。
最後の「エスケシャーダ」は、塩漬けした干し鱈(バカラオ)を塩抜きして、トマトやピーマン、玉ねぎなどの野菜と和えた冷菜。暑い季節にぴったりの一品で、オリーブオイルと酢で仕上げる爽やかな味わいが特徴です。前菜としても、ワインのお供としても喜ばれます。
このレッスンでは、カタルーニャの豊かな風土と食文化を感じながら、シェフ厳選のワインと共にそれぞれの料理の伝統と技法を丁寧に学んでいきます。
講 師
ESTACIÓN オーナーシェフ
野堀 貴則
三重県出身。銀座の「エル・セルド」(現在閉店)の立ち上げメンバーになったことをきっかけに、スペイン料理の道を歩み始める。神楽坂の人気スペイン料理店「エル・プルポ」や「エル・ブエイ」の立ち上げに関わり、コンセプトの考案にも携わる。2015年にスペインの郷土料理とロゼワインを楽しめる「Estación(エスタシオン)」をオープン。2006年から年に1度スペインの各地方を訪れ、郷土料理を学ぶ旅を続けている。特に好きなのは、ガリシア州。7年連続ミシュラン・ビブグルマン選出。
レッスン当日の情報
持ち物
あり
エプロン、筆記用具、ハンドタオル、生地用持ち帰り容器、保冷剤、持ち帰り用手提げ袋